クリスマスとは-キリストの誕生日ではなかった
クリスマスの本当の意味
日本でのクリスマスといえば子どもにプレゼントを渡したり、恋人と過ごしたりというイメージですが、本来のクリスマスはどのようなイベントでしょうか。お察しの方もいるかと思いますが、クリスマスの本当の意味を探るヒントは語源にあります。クリスマスを英語表記にすると「Christmas」。「Chirist」はキリストのこと、「mas」はミサ(礼拝)をそれぞれ意味します。
つまり、キリストのミサと言う意味を持っており、ここでいうミサとは降誕祭のこと。降誕祭は「生誕を祝う祭り」のため、よく言われる「イエス=キリストの誕生日」という認識は間違いだということがわかります。
新約聖書にはイエス=キリストの誕生日は明記されておらず、文献によって諸説ありますが、3月や5月と言われています。
クリスマスの起源って?
クリスマスの始まりは聖書に記述されておらず、正確な年代は不明。有力な説では2~4世紀の古代ローマ帝国時代が起源であるとされています。
その頃ローマ帝国の東に位置するペルシアからミトラ教という宗教が伝わってきました。ミトラ教は太陽を信仰しており、年に1度、冬至の時期に「光の祭り」と呼ばれる行事を行っていました。
すでに当時のローマ帝国では、冬至の頃にあたる12月25日には、農耕の儀式を行う習慣がありました。そこで2つの行事を合体させる形でキリストの降誕祭を制定。
キリストを光に例え、「光(太陽)の復活はキリストの復活」とすることで、宗教同士の対立を避けようとしたそう。結果として対立を回避するだけでなく、キリスト教を民衆に浸透させるきっかけとなりました。